「南へ下る道」 岡崎祥久 講談社 2002

2013年06月30日 23:10

 北海道から東京までのバイク一人旅と、東京から鹿児島までの夫婦ドライブの二本立て。後半の夫婦の、夫が旅の途中で自分の納得のいかないことがあり、ふてくされているのを半ば呆れながらもなだめている妻というやりとりが印象的だった。間の抜けた登場人物のせいか、なかなか壮大な旅をしているはずなのにちょっとした旅(県をまたぐくらいの)のように感じられ、気軽にそれほど時間も取らずに読むことができる本だと思う。(宇野祥子)

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