「暴かれた9.11疑惑の真相」 ベンジャミン・フルフォード著 扶桑社 2009

2013年07月04日 21:31

 2001.9.11 イスラム原理教主義組織「アルカイーダ」による航空機ハイジャックが行われたうえ、米ニューヨークにある世界貿易センタービルに追突。貿易センタービルが崩壊し、多くの人々が命を落とした忌まわしい事件が起きた。この事件は当時世界に衝撃を与え、今日でも悲しまれるテロである。「アルカイーダ」がテロを計画し行った、ということが通説であるが、本書は実は米政府がすべて企んでいたと痛烈に米政府を批判した書である。

 貿易センタービルに追突した航空機のエンジンはすべて焼け焦げてしまい跡形もなくなってしまったというのに犯人のパスポートは見つかる、ハイジャックし航空機の爆撃とともに死亡したはずの犯人が元気にサウジアラビアで生きているなど、他にも多数とても辻褄が合わない事実を暴いている。たしかに、本書を読むとおかしいと思わざるを得ない節が多数あるのだが、しかしなぜ米政府がわざわざこのような大がかりでそれも自国民を殺してまでテロを起こしているのかという根拠があまりにも少なすぎる。アフガニスタンの油田の利権が欲しかったということだけでは根拠として弱すぎるのではないかと私は思えた。根拠を暴いていればもっと読み応えのある書であっただろう。(宮良丞)

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